過剰融資の規制に注意!おまとめローン・銀行カードローンの落とし穴

債務整理入門

借金できる上限額が法律で決められているのはご存じでしょうか。

消費者金融やカード会社の貸付け(キャッシング)は、貸金業法という法律で「年収の1/3まで」と決められています。いわゆる「総量規制」ですが、正式な法令用語は「過剰貸付け等の禁止」となります。これは貸金業法という貸金業者を規制する法律で追加的に定められ、2010年6月から施行されています(貸金業法第13条の2)。

資金計画を立てるためには、「総量規制」の概要を知っておく必要があります。

ここでは、「総量規制」のアウトラインについて解説します。多重債務者となり借金が増えないよう、総量規制の基本的内容をしっかり理解しておきましょう。

1.総量規制の基本的内容

1−1.「貸付限度額」

貸金業者は顧客の年収の1/3を超える貸付けを内容とする契約を締結してはならないというのが総量規制の基本的な内容です。

例えば、年収210万円の方に対して貸金業者は70万円を超える貸付けをすることができません。

総量規制は貸付けの合計額が規制対象となります。

ですから、仮に、すでにA社から20万円借りている方に対してば、B社は50万円以内しか貸付けることができないことになります。

1−2.総量規制が適用されるのは「貸金業者」のみ

貸金業法は、消費者金融やカード会社といった貸金業者に適用される法律です。

銀行には「銀行法」という法律が適用されます。銀行は貸金業者ではないため、貸金業法上の総量規制の適用はありません。

銀行には厳正に審査して過剰融資はしないとの信頼性があるためか、銀行法には明文の貸付上限に関するルールは設けられていないのです。

しかし、銀行カードによる過剰融資が問題化して、3大メガバンクは、後述のとおり、貸付上限に関する自主規制を始めるようです。

1−3.ショッピングなどは総量規制の対象外

貸金業者のうち、カード会社はショッピング機能を有するカードを発行しているのが普通です。ショッピング枠だけで100万円もある場合があります。このショッピングは総量規制の対象とはなりません。

したがって、例えば300万円の年収のある方がカード会社からショッピング枠だけですでに70万円分の利用があるとしても、他の貸金業者を含めて全体でまだ100万円のキャッシング枠は残っているということになります。

また、住宅ローンや所有権留保付きの自動車ローンなども総量規制の対象外となります。

例えば、年収600万円の方について所有権留保付きの自動車ローンが150万円ある場合でも、貸金業者は総額200万円まで貸付けることができます。

1−4.おまとめローンも総量規制の対象外

テレビCMや雑誌広告などでよく目にする「おまとめローン」は、「借金の借換え」として利用される借入です。支払い負担を軽減するための「借金の借換え」がおまとめローンということですから、借主保護のために総量規制の対象とする必要はないと考えられたようです。

実は、おまとめローンには意外な落とし穴があったりしますので、注意が必要です。この点については少し詳しく説明した方が良いので、次の項目をご参照ください。

2.おまとめローンについて

2−1.「おまとめローン」のメリット

「おまとめローン」は、よく「借金の1本化」と宣伝されます。実際、おまとめローンの借換えで複数の消費者金融からの借金を完済できた方はたくさんいるようです。

「おまとめローン」のメリットには、「借金の返済先が1つにまとまる」ことや「毎回の返済額が現状より減る」ことなどがあります。

特に複数の消費者金融などから借入があるときは、「返済日の管理」だけでも大変です。

借金で悩んでいる人のほとんどは「返済日に追われる」ことに疲れているので、「返済日が1つになる」ことは大きな魅力です。

しかし、おまとめローンには、大きなデメリットがあることにも注意が必要です。

2−2.おまとめローンのデメリット(落とし穴)とは?

「おまとめローン」のデメリットには、「借金が減らずにむしろ増える」ことや、「過払い金など減るべき借金が減らない」ことなどがあります。

おまとめローンは「借金の借換え」なので、借金の元金はもともと減りません。まとめる前の借入に延滞による損害金があると、それもおまとめローンの元金に組み込まれる場合があります。

さらに、潜在的に過払い金が含まれているのにこれを顧みず未精算のままとされることもあり得ます。

実は、金利も「これまでとあまり変わらない」ことが珍しくありません。「おまとめローン」の広告では、1桁の金利で借りられるような表示がありますが、担保を提供して500万円以上の融資を受けた場合の金利だったりします。

多重債務の借換えとして「おまとめローン」を利用すれば、それ以降の借金は難しくなります。そのため、「他社への返済額よりも多く借りてしまう」ことも少なくないようです。「おまとめローン」は、借入額が多いほど「金利が安くなる」ので、過剰融資の申込みを誘因しやすいのです。

さらに、「おまとめローン」では、借金の返済が従前に比べて「返済期間」が長くなることがあります。返済期間が延びることは「利息を支払う期間が長くなる」=「利息額が膨らむ」ことを意味します。

例えば、100万円の借金の約定利息が12%の金利であったとしますと、3年間で完済しようと思えば、支払利息の合計額はいくらくらいになると思いますか?

およその話となりますが、3年間の利息の合計は元金の約19%、すなわち、19万円ほどになります。これは毎月3万3200円ほどを支払った場合の利息合計額です。

もし、支払期間が4年間となりますと、4年間の利息合計は元金の約26%、すなわち、26万円ほどになります。これは毎月2万6300円ほどを支払った場合の支払利息の合計額です。

この返済期間が、5年間、6年間と伸びると、さらに完済までに支払う利息の合計額は膨らんでいきます。ちなみに、5年間の場合は支払利息は合計33万円ほど、6年間の場合は支払利息は合計40万円以上となります。

返済期間が長くなるということは、毎月の返済額はその分少なくなるのですが、支払利息の合計額は上記のとおり金利が同じ利率でも確実に支払総額は増えるのです。

そのため、おまとめローンを利用すると、「最終的な支払総額」が以前よりも増えるケースが少なくありません。金利が若干低くなるメリットよりも返済期間が延びるデメリットの方が大きいことがあるのです。

2−3.支払いが困難なおまとめローンは専門家にご相談

おまとめローンの返済が行き詰まれば、専門家に間に入ってもらう任意整理、個人再生、自己破産などを選択して本格的な債務整理を行う必要に迫られることになります。

弁護士に任意整理を依頼してもらえれば、「おまとめローンよりも短い期間」で借金を完済することが可能です。100万円の借金でも任意整理では債権者に対して3年間毎月2万8000円ほど支払えば完済することが可能です。

任意整理では将来利息をゼロとして和解しますので、支払いがかなり楽になる場合が多いでしょう。もちろん弁護士費用はかかりますが、その費用よりも金利免除額の方がはるかに大きいのが通常ですので、任意整理によるメリットは相当大きいと言えます。

詳細は、以下の記事にも記載しています。
⇒「おまとめローンの借り換えは果たして得か?

3.銀行カードローン

銀行カードローンはカードで気軽にキャッシングできるので、利便性の高い商品だと言えます。また、借入先が「銀行」なので、「消費者金融は怖いけど、銀行は安心」と考えて、銀行カードローンを利用されている方も多いと思います。

銀行のカードローンで注意しなければならないのは、消費者金融やカード会社を保証会社としていることがあるという実情です。

たとえば、三菱東京UFJ銀行のカードローンの保証会社は消費者金融のアコムです。現状では、カードローンの審査と返済が焦げ付いた場合の回収は、保証会社であるアコムが行っています。銀行は保証会社から代位弁済を受けるだけです。

消費者金融は、実は銀行の看板を借りて自らが融資しているのと同じだという状況にあるともいえます。

最近、銀行の過剰融資が問題化したため、3大メガバンクは、自主規制として貸付の上限を設定するようです。

4.借金の問題はカヤヌマ国際法律事務所に

借金問題は、「返済のための借金」(自転車操業)では解決できません。「借金をさらに重ねずに債務整理」することが、借金問題の解決につながります。

借金の問題は早期に対応することで、自己破産することなく、任意整理など日常生活への影響を最小限にして解決することが可能です。

安易な審査で借りられる借金には落とし穴があります。借金で悩んだときには、最も心強く頼れる「債務整理に強い弁護士」にいち早くご相談ください。

カヤヌマ国際法律事務所は、任意整理・個人再生・自己破産等、様々な債務整理事件を解決してきた実績があります。最寄り駅の丸ノ内線四谷三丁目駅からは徒歩3分程度とアクセスが良好で、新宿区内以外でも、近隣エリア(港区、千代田区、中央区、豊島区、中野区、杉並区、世田谷区、渋谷区、練馬区、台東区、大田区など)や、東京都全域、神奈川県、千葉県、埼玉県からもご相談をお受けしております。

弁護士として債務整理の案件に関わっていると、「もっと早く相談にくれば良かった」と言うご依頼者様も少なくありません。
借金の問題は、「1人で抱え込む」ことが一番よくありません。また「借りたお金は全てきっちり返すのが当然だ」と誠実に考える人ほど、自転車操業に陥りやすいものです。

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