概要
年収800万円以上あるIT関連会社に勤務する30代男性は、大学院まで奨学金を利用して通ったため1000万円ほどの学生支援機構からの奨学金借入がありました。
その他の債務も含めると総額1700万円以上となったので、返済が困難となり個人再生により債務額を300万円に圧縮して、残りの1400万円ほどについては免除を得ることができた事例です。
相談者
Wさん、30代男性、IT関連会社の広告業務を担当するサラリーマン。
相談前
Wさんは、4年制大学から大学院修士課程まで学生支援機構から奨学金を借りて乗り切ったため、社会人になってからの返済が始まったのですが、2年ほど勤務したところで体調を崩してしまいました。
通院治療費や転職中の収入のない時期をクレジットカードの利用や銀行ローンなどの利用で不足分を補ったため、奨学金以外の借入が比較的短期間で急激に増えてしまいました。
支払いのための借入もありましたので、奨学金以外でも借入総額が700万円以上になってしまい、毎月の返済額は奨学金の分も含めると全体で10万円以上になり、なかなか借入額が減らない状態となりました。
そこで、Wさんは、まだ延滞しないうちに弊所にご相談に来られました。
相談後
Wさんは、個人再生による債務整理を希望していましたが、弊所にご相談に来る前に3箇所の法律事務所で債務整理について相談したところ、いずれも破産を強くすすめられたということで、藁にもすがるようなお気持ちで弊所を訪ねたということでした。
Wさんは弊所にご相談に見えるまでは債務を延滞したことがなかったので、最初は弁護士に依頼することで債権者への支払いをストップすることになるため、債権者からの取り立てを心配していましたが、弁護士が受任通知を出すと債権者からの取り立てはないという弁護士の説明どおりに、実際にも債権者からの連絡は一切なかったので、弁護士の受任通知を出した後は気持ちが大分楽になったようでした。
Wさんには、300万円を越える資産はなかったので、債務額を基準にして計画弁済額は総額300万円となりました。これを3年間で弁済するのはボーナス時の加算を考慮しないと8万4000円ほどとなり負担が大きかったので、弁済期間を5年間の59回払い(60回とするのは期間的に制限が厳しくなる時期が生じますので、58回ないし59回で計画案は作成するようにしています)、毎月の返済額を5万1000円ほどとする計画弁済案を作成し、債権者の反対もなく、裁判所の認可を受けることができました。
弁護士からのコメント
Wさんの場合には、800万円以上の年収があり、かなり高収入でしたが、カード会社などからのローン金利は平均10%以上あったため、毎月の支払いが金利だけで結構な額となり、元金がなかなか減らず、返済のための借入がさらに増えて債務総額が増えそうな状態となりました。
Wさんは近い将来には支払ができなくなることをおそれて、弊所にご相談に来られ、個人再生により債務整理することができました。
年収が手取りで800万円以上ある高収入の方でも、クレジットカードなどの高金利の債務額が500万円を越えるような場合には、弁護士に債務整理をご相談されることをおすすめします。年収が手取りで800万円以上あれば、債務額が1500万円以上あっても状況や事情により破産若しくは個人再生を選択することで、債務整理が可能となります。
個人再生も破産も債務者にとっては債務整理の力強い味方ですが、その利用には様々な条件がありますので、個人再生及び破産を得意とするカヤヌマ国際法律事務所の弁護士にご相談ください。
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