自己破産の申立時に必要なもの
破産申立時に管轄地方裁判所から提出を求められる書類は全国どの裁判所でもおおよそ共通しているといえるでしょう。
それでも、裁判所によっては、提出を求められる予納金の額・切手の額・内訳や通帳コピーの期間などが若干異なることがありますので、直接裁判所に尋ねたり、ネットで調べたりするなどして、必ず事前に確認しておきましょう。
以下にあげる書類・費用等は、ごく一般的なものであり、東京地方裁判所に対する個人の自己破産申立を想定しています。
下記のリストは全体的・網羅的なものであり、個別のケースにおいては、その全てが必要になるわけではありません。特に、同時廃止の場合には、(14) 資産目録(裁判所様式)のうち、実際に提出するものは給与明細等と通帳コピーだけという案件が結構あります。
実際のケースにおいて、何が必要とされるかは弁護士が面談の際にご相談者に事情を伺いながら詳細に説明し、さらに、陳述書や家計の状況などの作成については面談後においても、メールや電話で、さらには再度の面談を実施するなどして、懇切丁寧にアドバイスしながら一歩ずつ完成に向けて仕上げていきますので、ご安心ください。
(1) 破産・免責申立書
(2) 住所等を裏付ける書類
- 住民票(本籍地、世帯全員、省略不可)の原本(3ケ月以内)
- 外国人登録済証明書の原本(3ケ月以内)
(3) 訴訟委任状
(4) 収入印紙 1,500円
(5) 郵便切手計 4,100円
(6) 公告予納金
- 同時廃止 11,644円
- (少額)管財事件 18,543円
(7) (少額)管財事件の予納金 200,000円
(8) 破産債権等に関する資料
- 債権者一覧表
- 債権調査票
(9) 裁判所作成の書面
支払督促書・判決・差押命令書・仮差押命令書・競売開始決定書などのコピー
(10) 公祖公課の支払状況に関する書面
- 国税:所得税など
- 地方税:住民税・固定資産税など
- 国民年金など
- 健康保険料など
(11) 陳述書・報告書(裁判所様式)
(12) 診断書(病気等が原因で支払い不能の場合など)のコピー
(13) 家計の状況(申立前2ヶ月分)
- 同居者の収入を証明する書面
- 配偶者の給与明細書のコピー(申立前2ヶ月分)
- 源泉徴収票コピー/課税証明・非課税証明の原本
- 親の年金受給証明書コピーなど)
(14) 資産目録(裁判所様式)
- 申立人の収入を証明する書面
- 給与明細書のコピー(申立前2ヶ月分)
- 源泉徴収票コピー/ 課税証明又は非課税証明(役所発行)の原本
- (直近の年度のもの)
- 年金受給証明書のコピー
- 退職金計算書のコピー
- 通帳コピー(表紙、中表紙、記載なき積立金、定期預金等含む)過去2年間分
- 公的扶助を受けている場合は受給を裏付ける資料のコピー
年金の受給証明書
生活保護の受給証明書
その他 - 積立金等に関する書面コピー
社内積立、財形貯蓄、事業保証金など - 保険に関する証書コピー
生命保険、傷害保険、火災保険、自動車保険など
例えば、生命保険については、保険証書コピー、解約返戻金の額を明記した保険会社作成の書類、解約済みの場合には解約返戻金の使途明細、保険契約が失効したことを証明する書類など - 財産的価値のある各種証券等コピー
有価証券(手形・小切手、株券、転換社債など)
会員権証書(ゴルフ会員権など) - 不動産に関する書類:全部事項証明書の原本(3ケ月以内)
現在所有するもの
過去に所有していたもの(すでに処分した場合)
オーバーローンの場合- 上申書~住宅等の市場価値の1.5倍以上の債務額を担保する抵当権等の登記があること
- 不動産業者作成の簡易査定書(2通~3通)
- 所有する自動車・バイク等に関する書類
車検証・登録事項証明書などのコピー - 過去5年間において、購入価格が20万円以上の物がある場合
貴金属、美術品、パソコン、着物などの購入に関する書類 - 過払金や貸付金などがある場合
債権回収可能性に関する書面 - 相続があった場合
相続財産(遺産分割未了の場合も含む)に関する書類
(15) 財産を処分したことがある場合
- 処分契約書コピー
- 売買代金の使途明細(領収書などコピー添付)
(16) 過去2年間に処分した20万円以上の財産に関する書類
(17) 離婚した場合
- 財産分与協議書
- 不動産の財産分与があった場合:不動産の全部事項証明書の原本(3ケ月以内)
(18) 自営業者の場合
- 決算報告書・確定申告書(直近2期分)コピー
- 事業設備、在庫品、什器備品等に関する書類コピー
(19) 住居の裏付け資料
- 自己所有の場合:不動産全部事項証明書の原本
- 借りている場合:
民営の場合~賃貸借契約書(最新)コピー - 公営の場合~住宅使用許可書(最新)等コピー
- 所有も賃借もしていない場合:世帯主の同居証明書の原本
(20) 過去に破産宣告等を受けた場合
- 破産宣告書又は破産開始決定書のコピー
- 免責決定書のコピー
- 免責決定確定書のコピー