個人再生で約250万円を計画弁済し残債務750万円が免除された事例

概要

親の借金のために600万円の保証人となったサラリーマンが、保証債務の履行によりクレジットカード会社や銀行カードから1000万円ほど借り入れ、限度枠いっぱいになったので個人再生で解決した事例。

相談者

Fさん、40代男性、サラリーマン。

相談前

Fさんは大手の食品関係の会社に勤務するサラリーマンで、年収が700万円ほどになった頃、事業をしていた親から頼まれて600万円の保証人となりました。

それから2年ほどで親は支払不能となり、Fさんは600万円の保証債務を一括で支払いました。これは、親戚や友人から合計600万円をかき集めたものでした。

そうして、Fさんは保証人としての責任を果たすことができましたが、今度は親戚や友人への分割返済に充てるためにクレジットカード会社や銀行カードを利用しました。次第に借金が増えてしまい、親戚・友人への返済は終わりましたが、貸金業者への債務が1000万円ほどに増え、限度額に達したので、追加の借入ができない状況になりました。

相談後

10社ほどの借入先の利息は利息制限法上の制限利率内であったため、1000万円の債務は圧縮できませんでした。

Fさんは大手の食品関係の会社に勤務していたので、個人再生で解決することを希望しました。

総債務額が1000万円ほどなので、これを基準にすると最低弁済額は約200万円となりますが、Fさんは20年以上勤続で退職金が1000万円ほどありました。
さらに、Fさんは自宅マンションを所有してましたところ、マンションの資産価値が住宅ローンを100万円ほど上回っていました。

個人再生においては清算価値保障の原則があり、Fさんの場合には、退職金の1/8とマンションの資産価値その他の金融資産を合算すると清算価値が250万円ほどになり、債務総額を基準とする最低弁済額200万円を超えてしまいました。

再生計画案を提出した当時、Fさんは毎月手取りで45万円ほどの給与収入がありましたので、250万円を3年間36回の分割(毎月7万円ほど)で支払できる見込みが十分ありました。

実際にもFさんは計画弁済を完遂して残債務750万円ほどについて免除を得ることができました。

弁護士からのコメント

個人再生においては、計画弁済額を決める基準として、債務総額に応じた最低弁済基準額、清算価値保障の原則による基準額、可処分所得基準額(給与所得者等再生のみ)があり、そのなかで最も高い基準額が計画弁済額の基準となります。⇒「個人再生で借金はいくら減額されるのか。返済すべき最低弁済額とは?

住宅ローン付きの住宅や退職金の合算による清算価値が総債務額を基準とする最低弁済額を上回ることがよくあります。

個人再生においては、総債務額だけを基準とすることなく、清算価値保障の原則による基準額にも注意する必要があります。