一般の相談者の方が判断することは極めて困難だと思いますが、過払い金の返還は法律事務所や司法書士事務所の「やる気」度合いにより、結果が大きく異なります。
過払い金返還の「成功」「不成功」は過払い金の返還を受けたかどうかで決まるのではありません。過払い金の元金全額が戻ってきたかどうか、さらに過払い金の「利息」が返還日までを基準にしてどの程度の割合で戻ってきたか、によって決めるべきでしょう。
ご存じでしたか?実は、過払い金には、年5パーセントの「法定利息」が付きます。昨今の預金利率が限りなくゼロに近い状況に比べると、年5パーセントは非常に利回りがよい「金融商品」だと言えるでしょう。
例えば、過払い金の元金が100万円あり、すでに、過払い金が発生してから、4年が経過しているという事案では、100万円の5%=5万円ですので、その4年分では5万円×4年間=20万円の過払い金利息が生じます。したがって、このような事案では、100万円の返還をもって「成功」とは言えません。120万円の返還を確保して、はじめて「成功」と言えるのです。
例えば、過払い金の元金が100万円ある事案で、その7割程度の70万円で安易に和解することは、当事務所は原則としてしません。
多くの法律事務所や司法書士事務所ではこの過払い利息の返還については余り力を入れていないかもしれません。過払い利息の返還は法律上請求できる権利ですが、貸金業者の抵抗が非常に強いので、「裁判」を起こすしかないからです。裁判は専門家にとっても負担がかかり、時間もかかるからです。
しかし、当事務所はそのような「負担」をものともせず、高い確率で訴訟を起こし、過払い金をできるだけの回収することに力を注いできました。
ただし、ご依頼者の方がどの程度急ぎで過払い金(現金で戻ってきます!)を取り戻したいとご希望されているのか、また、過払い金が生じた相手方貸金業者の支払い能力がどの程度確かであるのか、近い将来に倒産するリスクはないのか、といった諸事情を総合的に勘案して、ご依頼者の方と逐一相談し、同意を取り付けた上で、落としどころを決めていきます。
もっとも、アコムやプロミスは、大手都市銀行の資本参加を得て、当面つぶれる心配はないと言えるので、原則として訴訟提起して、法律上請求可能な過払い金及びその利息は、最大限回収することに努めます。